【詳報①】宜野湾市長選 普天間飛行場の辺野古移設についての考えは? 立候補予定者座談会


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普天間飛行場

 【宜野湾】宜野湾市長選の立候補予定者を招いた21日の座談会では、現職の松川正則氏(68)と「9・29県民大会の会」会長で新人の仲西春雅氏(61)が経済振興や子育て、福祉政策などで独自の政策を訴えた。米軍普天間飛行場の移設問題では、容認と反対で考えが分かれ、それぞれ返還・撤去に向けた具体的道筋を示した。クロス討論では経済の立て直しや増収への取り組みのほか、公約などに対する疑問をぶつけ合い、白熱した議論が交わされた。 (’22宜野湾市長選取材班)
 (文中敬称略)

松川氏 辺野古移設を実現
仲西氏 国外県外へ移転を

 

 ―普天間飛行場の辺野古移設についてどう考えるか。閉鎖・返還に向けた具体的な取り組みは。

 松川 返還合意から26年が経過しても、危険性は放置されたままだ。外交防衛は国の専権事項で、土砂投入で約30%の埋め立てが進んでいる。知事にも申し上げているが、現実的に反対だけでは進まない。選択肢がないことからすると、私としては辺野古移設を容認せざるを得ない立場だ。まちづくりに影響を及ぼし、子どもたちの教育環境も含めて市民が一番被害を受けている。

 土砂投入が進む場所を段階的に活用しての移設もできないのかと政府に要請もしている。騒音、危険性の除去という原点に返り、移設はなんとしても実現していきたい。

 仲西 県の試算で辺野古新基地建設は完成まで12年以上かかる。危険性除去が重要であれば、閉鎖撤去を最初に行うべきだ。新基地建設を唯一の解決策とするのは思考停止で危険性の放置だ。市民の暮らしを守るためにも県内で基地のたらい回しをさせない。

 騒音規制措置、場周経路合意の厳格適用、外来機の飛来などを容認せず、米軍施設統一基準で求められる安全確保の構造が確保されていないことを県のワシントン事務所と連携しながら米国議会へ訴える。日米両政府に普天間の運用の断念を迫り、一日も早く国外・県外に移転することを求める。


出席者

 松川正則氏(68)=無所属現職、自民、公明推薦
 仲西春雅氏(61)=無所属新人、共産、立民、社民、社大、にぬふぁぶし、れいわ推薦

 司会 島袋良太(琉球新報社中部報道グループ長)