旧南部病院跡の土地、無償譲渡へ沖縄県に協力を要請 糸満市、拠点施設建設へ「福祉機能の向上へ配慮を」


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池田竹州副知事(右)に要請書を手渡す當銘真栄糸満市長=22日、県庁

 沖縄県糸満市真栄里の旧南部病院跡地を巡り、糸満市の當銘真栄市長らは22日、県庁に池田竹州副知事を訪ね、県所有地となっている約4.5ヘクタールについて、市へ優先的かつ無償で譲渡するよう県の協力を要請した。

 糸満市土地開発公社は5月に病院建物を借地権付き建物として約1億253万円で購入し、福祉や交流の拠点となる施設建設を構想している。市は周辺地域との一体的な開発を計画しており県に所有地の譲渡を求めている。

 旧南部病院跡地は、1979年に松下電器産業から県民の福祉向上を願い、県と市に無償譲渡された。

 當銘市長は「病院の撤退後、市民は健康や福祉に不安があり、福祉機能の向上に期待している。歴史的経緯を踏まえ、最大限の配慮をお願いしたい」と求めた。

 池田副知事は「県民への説明責任があり、無償譲渡はなかなか難しい。まずは県全体で土地の利用計画の有無を調べたい」と応えた。
 (比嘉璃子)