【回答詳報】首長ら「関係絶つべきだ」「個人の判断」 旧統一教会との関係や考えに違い 沖縄県内41市町村長アンケート調査


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 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と政治との関係を巡る市町村長アンケートで、3人の首長が教団と関係があったことが明らかになった。

 桑江朝千夫沖縄市長と中村正人うるま市長はイベント参加に加え、過去の選挙においても教団から協力を受けたと回答した。一方、新垣安弘八重瀬町長はイベント参加の経緯について「講演会への案内があった」とした。

 桑江氏はイベント参加の経緯について「県平和大使協議会総会が市内で開催されたので伺った」と回答。選挙協力については「各集会などにおいて参加いただいたことはある」とした。中村氏は市長選前に「一つの集会に参加したが詳細は分かっていなかった」と回答した。教団については「どのような組織なのかは事件の報道を通じて知った」とした。

 【回答全文】全41市町村長の回答内容

 一方、教団と政治との関係については考えに違いが見られた。

「関係を絶つべきだ」との回答が多数を占めたが、その理由については「多額の献金により個人を苦しめる行為は違法行為である」(渡久地政志北谷町長)、「信教の自由は問題のない宗教団体について保障すべき」(高良修一粟国村長)などの指摘が上がった。

 一方、「政治家個人の判断に委ねるべきだ」とする理由には「『信教の自由』や『思想・信条の自由』は憲法で保障されていることから、コメントする立場にない」(桑江沖縄市長)、「どのような団体と関連するかは政治家個人の判断であり、その関係が適切でないとの判断は有権者が行うことになる」(中山義隆石垣市長)などが上がった。

 教団による政治活動の是非について「不適切」と回答した首長が多数を占めた。

理由として「反社会的行動をしていた団体と関係を持つべきではない」(照屋勉与那原町長)、「『政教分離原則』に反するのではないか」(平良武康本部町長)などの意見が上がった。

  (比嘉璃子、吉田健一)