第14回県知事選が25日告示され、前衆院議員の下地幹郎氏(61)、前宜野湾市長の佐喜真淳氏(58)=自民、公明推薦、現職の玉城デニー氏(62)=共産、立民、社民、社大、にぬふぁぶし、れいわ推薦=の三つどもえが確定した。17日間の選挙戦の幕が開け、各陣営は出陣式・出発式を開き、勝利に向けて気勢を上げた。第一声の発言を分析した。('22知事選取材班)
<佐喜真氏の発言要旨>
新型コロナ感染拡大や物価高で県民は厳しい状況だ。県民の命と暮らしを守るという強い覚悟と信念を持ち絶対に当選する。観光関連産業へ1千億円の支援を必ず実現する。第一次産業を守る。子ども特区を導入し、給食費、保育料、子どもの医療費を無償化する。普天間飛行場返還合意から26年たつが今日まで県民は分断されてきた。基地問題を終わらせ未来へとつなげるのは私しかいない。普天間飛行場を2030年までに返還させる。
<佐喜真氏 第一声分析>雪辱誓った日々語る
那覇市の県庁前県民広場で第一声を発した佐喜真淳氏は、前回の知事選で敗れ、雪辱を誓い過ごした4年間の日々についてまず切り出した。演説を通じて自身のフルネームを10回叫び、3候補の中で回数が最多だった。
政策ではコロナ禍で疲弊する観光産業への支援を訴え、自身の掲げる「子ども特区」導入などの人材育成、離島の負担軽減に関する取り組みを掲げた。基地問題では普天間飛行場の早期返還や、本島中南部の米軍基地の返還跡地利用に取り組む考えを打ち出した。
<佐喜真淳氏プロフィル>
1964年8月9日生まれ、宜野湾市出身。千葉商科大卒。2001年に宜野湾市議会議員に初当選。県議会議員を経て、12年に宜野湾市長選で初当選した。16年の市長選で再選。2期目途中の18年に知事選に出馬したが、落選した。「県民の命と暮らしを守る」をキャッチフレーズに政府との信頼関係を基にした経済再生などを掲げ、前回選のリベンジを誓う。