【第一声・要旨と分析図】玉城氏「誰一人取り残さぬ社会を」 沖縄知事選


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 第14回県知事選が25日告示され、前衆院議員の下地幹郎氏(61)、前宜野湾市長の佐喜真淳氏(58)=自民、公明推薦、現職の玉城デニー氏(62)=共産、立民、社民、社大、にぬふぁぶし、れいわ推薦=の三つどもえが確定した。17日間の選挙戦の幕が開け、各陣営は出陣式・出発式を開き、勝利に向けて気勢を上げた。第一声の発言を分析した。('22知事選取材班)

<玉城氏の発言要旨>

 子ども、若者、女性の施策を充実させるため、18歳から20代半ばまでのファーストライフステージに支援の目を向ける。人生の全ステージで支援・協力体制ができるように政策を充実させる。辺野古に新基地を造らせない。普天間基地の一日も早い危険性除去と閉鎖返還を実現させる。

 誰一人取り残さない優しい沖縄の社会を実現する。新時代沖縄のさらに先へ、子どもたち、若者、女性の笑顔が輝く古里沖縄づくりのために訴えていく。

<玉城氏 第一声分析>故郷の思い出を回顧

 玉城デニー氏は出身地のうるま市与那城で第一声を上げた。演説ではまず故郷で過ごした日々について時間を割き、母子家庭に生まれ、里親に大切に育てられながら屋慶名の海岸で遊んだ日々を振り返った。

 4年前の知事選に触れ、1期目の実績として子どもの貧困対策などを挙げた。2期目も子どもや若者、女性の政策など人材育成に尽力する考えを打ち出し、最後に基地問題に言及。名護市辺野古の新基地建設反対、普天間飛行場の早期返還に取り組む立場を訴えた。
 

 


<玉城デニー氏プロフィル>

 1959年10月13日生まれ、与那城村(現うるま市)出身。上智社会福祉専門学校卒。ラジオパーソナリティーから2002年に政界転身。沖縄市議、衆議院議員を経て、翁長雄志前知事の死去に伴う18年の知事選で初当選した。「平和で誇りある豊かさ・新時代沖縄のさらに先へ!」とし、子ども・若者・女性支援策の充実や辺野古新基地建設反対などを訴える。

第一声を上げる玉城デニー氏=25日午前10時14分、うるま市屋慶名(小川昌宏撮影)