1票の重み実感して 投票記念カード、新デザイン 向陽高3年知花瑛介さん 八重瀬選管


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「投票所来場記念カード」をデザインした向陽高校の知花瑛介さん=22日、八重瀬町港川の同校

 【八重瀬】「投票した実感を形にしたい」―。八重瀬町が選挙で投票した有権者に発行している「投票所来場記念カード」の新たなデザインを県立向陽高校3年で美術部部長の知花瑛介さん(18)が考案し、採用された。9月11日投開票の県知事選と八重瀬町議選で投票した希望者に、同町内の投票所で配布される。町選管の担当者は高校生が同様のカードをデザインするのは「県内では聞いたことがない」と歓迎し、若者の選挙への意識や投票率の向上を期待した。

 町は投票した何らかの形となるものがほしいとの有権者の声を受け、2020年の県議選から同カードの配布を始めた。自治体によっては投票したことを証明する「投票済証」を発行している所もあるが、同カードは証明の形式ではなく、投票したことを表す記念となるものだ。

 向陽高美術部顧問の渡邊尚子教諭が県外で美術部の高校生が「投票済証」をデザインしたことを知り、7月に町選管に相談。選管の委員が賛同し、高校生によるデザインの導入が決まった。

 これまで「簡素なもの」だった町のカードは知花さんが「沖縄らしさ」をイメージして描いたハイビスカスや、太陽、水(海)で彩られ華やかなものに変わった。名刺サイズで手に取りやすい大きさだ。

 7月の参院選で初めて投票した知花さんは9月も投票に行くと決めている。同世代を中心に1人でも多くの人が投票所に足を運ぶことを願っている。「カードを受け取った人が自分の1票が社会につながっていると実感してもらえたらうれしい」と思いを込めた。 (照屋大哲)

名刺サイズの「投票所来場記念カード」=22日、八重瀬町