台風11号、沖縄地方で続く混乱 先島では風雨に警戒


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 沖縄本島地方からいったん遠のき、先島諸島へ向かう台風11号。接近による県民生活への混乱は1日も続いた。

 沖縄に関連する航空便は1日も欠航が相次いだ。予約ベースで少なくとも約1400人に影響が出た。ANAは15便、JAL1便、RAC9便、ソラシドエア3便、ピーチアビエーション6便が欠航した。

 JALは2日、羽田―石垣、石垣―羽田、宮古―羽田の計3便が欠航する。3日も羽田―石垣間の4便、羽田―宮古間の2便が欠航。RACは2日の那覇―与那国間や宮古石垣間などで計11便の欠航が決まっている。

 台風が今後、接近する宮古島市は1日、前日と同様に時折、強い雨風に見舞われた。2学期が始まった市内の小中学校では、風雨を警戒し、保護者が子どもたちを車で送迎する様子が多く見られた。市役所で予定していた新型コロナウイルスワクチンの集団接種は中止となった。

 石垣市では同日、台風に備える市民の姿が見られた。市内のカフェの店先で、土のう代わりに重りを入れた箱を並べていた金城優翔さん(32)は「数年前の台風では店が浸水した。観光客も戻りつつあっただけに、台風の影響が心配だ」と話した。
 (狩俣悠喜、佐野真慈、西銘研志郎)

台風接近に備えて陸揚げし、ロープで固定された漁船=1日午前、宮古島市平良
台風対策に取り組む市民=1日午後、石垣市大川