7月景気「持ち直し強まる」 判断を上方修正 消費マインドや旅行需要高まり りゅうぎん研


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 りゅうぎん総合研究所(伊東和美社長)は8月31日、7月の県内景気動向を発表した。前年の新型コロナ拡大による緊急事態宣言の反動や行動制限がないことで消費マインドや旅行需要が高まり景気は「持ち直しの動きが強まる」と2カ月ぶりに判断を上方修正した。

 【消費】百貨店売上高は前年同月比12.0%増と5カ月連続の前年超えだった。セール開催で衣料品を中心に季節商材が伸長した。中古自動車販売台数は同4.8%減だった。オークションでは台数が増加するも海外に輸出される事例も多く、供給が足りず価格も高騰が続いている。

 【建設】セメント出荷量は前年同月比9.5%増。ヒヤリングでは民間工事の動きが見られるという。鋼材売上高は価格上昇が見られ同18.4%増だった。足元では粗鋼の原料となる鉄くずの価格上昇が続き、購入の様子見もみられる。

 【観光】入域観光客数は前年同月比2.4倍だったが、コロナ禍前の2019年比では36.9%減だった。主要ホテル宿泊収入は前年同月比3倍。人手不足で稼働客室を増やせない中で、従業員のコロナ感染で対応に苦慮する事例も見られるという。
 (小波津智也)