【八重山】台風11号が先島に接近した3日、八重山地方では雨風が強まった。沖縄県石垣市と竹富、与那国の両町はそれぞれ避難所を開設し、台風の襲来に備えた。普段は観光客でにぎわう石垣市の中心街、730交差点付近では、多くの店がシャッターを下ろし人影もまばらだった。3市町によると3日夕までに大きな被害は確認されていない。
石垣市では3日、市内2カ所の避難所に計15世帯21人が避難した。竹富町では波照間島で、1人が避難した。
このうち石垣市の避難所、市健康福祉センターでは、避難した市民がテレビを見たり雑誌を読んだりしながら過ごしていた。
避難した男性(70)は「避難所では落ち着いて寝られているが、台風の動きが遅いので早く過ぎ去ってほしい」とうんざりした様子で話した。
市内の市街地では、友人と西表島でのキャンプを予定していた東京都の男性会社員(26)が夕食の材料を探すため雨具を着込み、開いている店を探し回っていた。男性は「予定していたキャンプはできなくなった。台風が直撃すると聞いているが、どうなるのだろう」と心配そうに話した。
(西銘研志郎)