【宜野湾】11日投開票の宜野湾市長選は10日で、選挙戦の最終日を迎える。立候補している「9・29県民大会の会」会長で無所属新人の仲西春雅氏(61)=共産、立民、社民、社大、にぬふぁぶし、れいわ推薦=に、選挙戦で浮き彫りとなった争点や手応え、最終盤の取り組みなどを聞いた。
―今回の選挙の争点は。
「米軍基地由来の有機フッ素化合物(PFAS)の汚染への対応と普天間飛行場の移設先が争点となる。先日、普天間第二小学校土壌で高濃度のPFASが検出された。市は対応せず、市民団体の調査で明らかとなった。行政の怠慢と言わざるを得ない」
「普天間飛行場に関しては県民投票で約7割が辺野古移設に反対だった。民意に基づき新基地建設を反対する。米海兵隊の2024年のグアム移転などに合わせて、普天間ヘリ部隊の移転や同飛行場の国外県外移設を求めることが、現実的で、基地負担の軽減と閉鎖撤去につながる」
―重点政策は。
「目玉に掲げる子ども政策だ。玉城デニー知事と連携し、学校給食と高校卒業までの医療費の無料化を実現する。子どもを核としたすべての人にやさしい街づくりを推進する。またPFASの汚染問題にも取り組む。県と連携して基地内調査を日米両政府に求める。米軍基地内にも米国内の規制基準の適用を求める。市民の安心安全な環境、健康を守るには迅速で強い対応が必要だ」
―告示後の選挙活動の手応え、選挙最終盤の取り組みは。
「非常に手応えを感じる。細かく地域を回ることができている。普天間の辺野古移設反対の声もたくさん聞こえてくる。市民の声をより身近で聞くことができており、活力にもなっている。最終盤の取り組みはさらに認知度アップに向けて地域を回り政策を訴えていく。浮動票の取り込みにも全力を挙げたい」
―最後に有権者に訴えたいことを。
「市民の命と水を守る。子どもを核としたすべての人にやさしい街づくりを進めていく。子育てをしやすい環境づくりに力を入れる。宜野湾市は大きな夢と可能性がある街だ。市のど真ん中にあり経済発展を阻害する普天間飛行場を県と連携して一日でも早い返還を実現させる。そして市民の声を真摯(しんし)に聞きながら、市民目線の街づくりをしていく」
(聞き手 新垣若菜)