泊ふ頭開発(宮城健三社長)が運営する那覇市前島の複合ビル「とまりん」のホテル棟について、県外で宿泊業などを展開する1社と入居交渉が進められていることが12日、分かった。同日の那覇市議会9月定例会一般質問で、幸地貴都市みらい部長が糸数昌洋氏(公明)に答弁した。
県内大手ホテルのかりゆし(玉城智司社長)の「沖縄かりゆしアーバンリゾート・ナハ」が昨年10月に賃料値上げを理由に撤退して以降、ホテル棟は入居のめどが立っていなかった。アーバンが退去した後もホテルの中央玄関がベニヤ板で覆われているなど、原状回復を巡って双方は協議を進めている。
市によると、とまりんは同ホテル以外の賃貸収入もあるため黒字を確保しているものの、泊ふ頭開発の担当者は「このままでは3月期の決算は赤字になる」として新たな入居企業を探している。
新たな入居者が決まっても改装工事などが1年半程度かかるため、契約が長引いた場合、家賃収入を得られない状況が続くこととなる。泊ふ頭開発の担当者は「1日も早く契約を締結したい」と話した。
(與那覇智早)