規格外海ブドウをサプリに 梃(浦添市)開発 魅力ある沖縄素材を世界へ


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海ブドウを利活用したサプリをPRする(右から)梃プロジェクトマネージャーの与那嶺宏喜氏、アートディレクターの劉敬瑄氏(提供)

 ウェブマーケティング事業の梃(てこ、浦添市、新垣伸久社長)は、海ブドウ生産を行う日本バイオテック(糸満市、山城真志社長)の廃棄されていた規格外の海ブドウを活用して、サプリメント「サスティーンNMN」を開発した。8月29日からクラウドファンディング型応援購入サービスの「マクアケ」で先行販売を開始した。

 日本バイオテックでは、これまで収穫した海ブドウの3分の1を製品に、3分の1を苗に活用してきたが、残りは形や色などが規格から外れ廃棄されていた。廃棄されていた海ブドウは年間で約20~30トンに上っていたという。

 同社は、新型コロナウイルスの影響で観光客が減り海ブドウの消費が大きく落ち込んだことから、廃棄分を有効活用できないかと考えた。海ブドウはミネラルや鉄、葉酸などの栄養価が高いことから、梃と協力して加工し、健康食品として売り出すことを決めた。

 海ブドウは丸ごと乾燥させて粉末にする。さらに、健康食品メーカー沖縄長生薬草本社(南城市)の協力を受け、独自に品種改良した秋ウコン「沖縄皇金(おうごん)」と、アンチエイジングへの効果が研究され注目を集めている成分「NMN」をブレンドし、カプセルに詰めた。

 世界には、沖縄を含めて5カ所、健康で長寿の人が多く住む地域とされる「ブルーゾーン」がある。梃の与那嶺宏喜プロジェクトマネージャーは「沖縄の魅力ある素材が入った製品を、ゆくゆくは世界へお届けしたい」と話した。

 価格は1カ月分60粒が入ったものが1万3750円から。10月30日に先行販売が終了した後、2023年1月からは一般販売を開始する。(與那覇智早)