沖縄県内の高校生53人で構成する団体「Lux(ルークス)」は、新型コロナウイルスの影響を受けて落ち込んだ沖縄観光を盛り上げる目的で行ったクラウドファンディング(CF)の資金で、打ち上げ花火を10日夜に那覇市内で打ち上げた。
コロナ禍で多くの夏祭りが中止になり、痛手を受けた花火業界を救う目的があった。約3年ぶりに花火クルーズを開催するウエストマリン(那覇市)と協力して、CFの協賛企業関係者ら約55人をクルーズに招待した。
支援金の目標額は150万円としていたが、合計で約350万円が集まった。金額の8割程度で沖縄のお菓子や伝統工芸品などを返礼品としていたため、その金額などを引いて手元に残った約200万円のうち、40万円を打ち上げ花火に充てた。残りの資金は困窮世帯を支援する団体などに寄付する予定だ。
共同代表を務める沖縄尚学3年のエブラヒミ謙さんと石川雄牙さんは「大きなお金を扱い、計画通りにいかないことも多く大変だったが、成長する機会になった。関わってくれた人に心から感謝したい」と話した。
同団体に参加する高校生は半数以上が今年度で卒業するが、1、2年生が団体を引き継ぎ、今後も社会貢献を続けていく予定だという。
(與那覇智早)