沖水の豊元がカヤック2冠 底力発揮「常勝の座、守る」 県高校新人体育大会


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 沖縄県高校新人体育大会は17日、糸満市の報得川でカヌー、那覇商業高校で水球がそれぞれ行われた。カヌースプリント500メートルで男子カヤックシングルは豊元厚輝(沖縄水産)が2分17秒251で優勝し、宮城壱清(同)と組んだペアと併せて2冠を果たした。カナディアンシングルは山城瑞希(同)が2分14秒518で頂点に立った。山城は上原志颯(同)とのペアでも優勝した。女子はカヤックシングルとペアで翁長優(那覇商)が2冠を達成。水球は那覇商が12―2で那覇西・陽明の合同チームに勝って栄冠をつかんだ。


 

男子カヤックペア500メートル決勝 息の合ったパドリングで優勝した(左から)沖水の豊元厚輝、宮城壱清ペア=17日、糸満市の報得川(喜瀬守昭撮影)

 団子状態で競り合いとなった男子カヤックシングルは、終盤に抜け出した豊元厚輝(沖縄水産2年)が最後まで食らいつく後輩の宮城壱清(同1年)を僅差で振り切った。「疲れが出て追いつかれたけど後半は気合でペースを上げた」と底力を発揮。勝利を喜んだ。

 高校から競技を始めた。初心者だった1年の頃に比べてパドルの回し方やバランスの取り方など「ようやく感覚をつかめてきた」。パドルを速く回す癖を修正し、水をしっかりつかんで速力に変えられるようになった。体力の向上も実感している。今回のレースも「最後の瞬発力、ひと伸びを出すことができた」とうなずいた。

 宮城と組んだペアは同校対決となり、優勝した。シングルで豊元に敗れた宮城は、悔しさをにじませながら「体力面できつかった。課題を直しタイムを伸ばしたい」と先輩を追い掛ける。

 シングルは沖水で1、2位を決めたが、小禄高が部員を増やし、沖水よりも多い4人が出場してきた。力をつけ、迫る小禄勢に豊元は「手ごわくなってきた。だけど常勝の座は守り続けたい。しっかり対応して全国との差を縮めていきたい」とさらなる成長を誓った。

(謝花史哲)