県高校新人体育大会は19日、アーチェリーの70メートルラウンドが宜野湾高校で行われ、男子は知念拓人(宜野湾)が520得点で制した。女子は安慶名唯香(那覇国際)が528得点で頂点に立った。団体男子は宜野湾の知念、又吉祥大、宮里虹之祐が計1518得点で勝利し、女子も宜野湾の宮本海優、上間わかな、山城優花が計1265得点で優勝を飾った。上位入賞者らは九州大会へ派遣される。
知念(宜野湾)終盤に逆転勝ち
男子70メートルラウンドは前半4位で折り返した知念拓人(宜野湾2年)が徐々に調子を上げ、後半第4エンドで、出場選手の中で最高の52点をたたき出した。後半残り2エンドを残して逆転に成功。1位に踊り出ると、最終第6エンドでも50得点に乗せ、引き離して接戦を制した。
1エンド6射(60点満点)。前後半各6エンドの合計を競う。知念は前半第1エンドで45得点を挙げ、さい先良くスタートしたが「思った通りの打ち方ができない」と焦りが生じ、後が続かず順位を落とした。
しかし前半終了後の休憩時間に先輩の声掛けでうまく力が抜けたという。
台風14号の影響で風が舞うように強く吹いていたが、気にせず力強く弓を引いた。
左右のずれも次第に修正でき、40点台を維持。52点に届いた第4エンドは10点を2本射抜く会心の試技だった。
全体的に「8割の力は出せた」。ただ6点以下を出すと引きずってしまうことが課題で、前半は少し悪い面が露呈した。「一本一本を切り替えて打てるようにしていきたい」とメンタル面の強化を目指し、九州大会までには目標の550点を取れる力を磨いていく。
(謝花史哲)
安慶名(那覇国)代表の実力発揮
とちぎ国体少年女子の県代表に選ばれている安慶名唯香(那覇国際2年)が、その実力を発揮し、2位以下を大きく引き離して快勝した。思い描いた試合はできなかったが、今後の九州、全国に向かって「第一目標を達成できたのは良かった」と喜んだ。
前半36射、後半36射で10点を射抜いたのは1回だけだった。それでも大きく外すことは防いだ。矢を放つテンポを変えたり、スタンスを広く重心を低くしたり、強風という悪条件に対応するなど、満足はいかなくても収穫はあった。持ち味は早撃ちだが、状況に応じて「いったんリセットすることも大切」と実感。フォームも改良中で「もっと安定して点が取れるようにしていきたい」とさらなる成長を誓った。
(謝花史哲)