玉城知事「交付金は公平に」 政府マイナ策巡り見解


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玉城デニー知事

 玉城デニー知事は22日の記者会見で、政府が2023年度に創設する「デジタル田園都市国家構想交付金」の一部について、マイナンバーカードの取得率が低い場合、申請できない仕組みとするよう検討していることに対し「交付金制度はあくまでも公平公正に行っていただきたい」との見解を示した。

 同交付金の一部について、政府は「住民のカード取得率が全国平均以上」でなければ、受給を申請できない仕組みとする方向で検討している。普及に向けた努力を自治体に促す狙いがあるとみられる一方、沖縄県の取得率は全国で最も低い37・9%にとどまっている。

 玉城知事は「交付金制度は、自治体の需要や体力などによって、公平公正に交付されるべきものだと認識している。デジタル田園都市構想と沖縄の現況について、どのような整合と乖離(かいり)があるのかは、改めて点検をしてみたい」と述べた。

 安倍晋三元首相の「国葬」を巡り、玉城知事は既に安倍氏の葬儀のあった日に半旗とするなど、県として、すでに弔意を示していると説明し、国葬には出席しない意向を改めて示した。

 国葬実施に伴う内閣支持率低下については、直接的な評価を避けつつ「国会で丁寧な説明や議論がないことについて、多くの国民が非常に不安を覚えているということの一つの形なのではないか」と述べた。 (池田哲平)