「平和継承する心を」 浦添・国際シンポ 受賞団体が活動報告


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国際平和シンポジウムで発言する登壇者ら=8日、浦添市のJICA沖縄

 沖縄平和賞委員会は8日、国際平和シンポジウムを浦添市のJICA沖縄で開催した。沖縄平和賞受賞団体や第2回ちゅらうちなー草の根平和貢献賞受賞団体の代表者らが登壇し、沖縄から平和を発信する取り組みや意義を語り合った。

 第10回沖縄平和賞受賞団体の国際協力NGOセンター(JANIC)理事長を務める鬼丸昌也氏は、コンゴ(旧ザイール)内戦の背景にレアメタル(希少金属)を巡る争いがあると解説し「レアメタルはスマホやタブレットに使われている。われわれも無関係ではない」と指摘。「大事なのは背景にある構造やシステムを知ることだ。関心を持って僕らが変わればいい。ささやかな行動がささやかな変化をもたらす。微力だけれど無力ではない」と強調した。

 カンボジア地雷対策センター(CMAC)副長官のオム・プムロ氏も出席。沖縄平和賞や県平和祈念資料館、ひめゆり平和祈念資料館などに触れ「いろんなイニシアチブで平和を実現しようとしている」と評価。CMACの平和博物館に県内の資料館などが協力していることに感謝した。

 ちゅらうちなー草の根平和貢献賞の受賞団体も活動を報告した。南風原平和ガイドの会の井出佳代子会長は「戦争は二度としない・させないというメッセージを南風原から発信し続けたい」と決意を述べた。
 糸満中の新垣孝子教諭は「生徒と共に学びを深め、『語り継ぎ部』としての意識を高め、平和を希求する、継承する心を育てたい」と語った。 (稲福政俊)