「行動移せば道開く」米軍基地内のバスケリーグで審判員の金城寿さん Bリーグ前身のbjリーグでも審判経験


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基地内バスケリーグの審判を務めている金城寿さん=沖縄市

 【中部】プロバスケットボールBリーグの前身であるbjリーグで公式審判の経験がある金城寿さん(53)が、9月から米軍基地内のリーグでもレフェリーとして笛を吹いている。現在、琉球ゴールデンキングスのユースチームのアシスタントコーチも務めており「子どもたちに外の世界に飛び込む楽しさや最新のプレースタイルなど何か還元できるようにしていきたい」と意気込む。

 以前、bjリーグでレフェリーを務めていた同僚から声をかけられたのがきっかけ。これまでフリーの立場で何度か基地内で笛を吹く機会もあったというが、今回から基地内のスポーツ協会「OAOA」に所属し、正式にレフェリーを務めている。「わざわざ渡米しなくても、すぐそこで高い技術を学ぶことができるので、活用したいと以前から感じていた」と語る。

 金城さんは小中高とバスケを続け、社会人になってからはクラブチームで腕を磨き、県内中学校での監督も経験してきた。2012年に公式審判の試験に合格すると、その後はキングスのホーム戦を担当し、1シーズン10~15試合をさばいた。16年のBリーグ創設以降はライセンスの関係で審判はできなくなったが、ラジオ沖縄から解説者の依頼が舞い込み、現在はキングスのホーム戦のラジオ解説も務める。

 アシスタントコーチに、ラジオ解説、基地内リーグのレフェリーと多方面での活躍が光る金城さん。「行動に移せば道は開けるという姿を、子どもたちのみならず、バスケをされているたくさんの方に見せていけたら」と思いを込める。

 基地内リーグはシーズンが開幕し、すでに数試合を担当している。「笛でゲームを切るのではなくて、いかにゲームを展開させられるか精査するのがレフェリーの仕事」と語る。その上で「声を掛けてくれた友人など、リーグに受け入れてもらえたことに感謝しながら気持ちを引き締めてこなしたい」と前を向く。
 (新垣若菜)