北部農林高「カラキケーキ」が審査員特別賞 地域資源を風味に生かす 沖縄の産業まつり


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カラキケーキで優良県産品一般部門U―22特別賞、審査員特別賞を受賞した北部農林高校食品科学科の生徒ら=21日、那覇市の県立武道館

 3年ぶりに奥武山公園、県立武道館での開催となった第46回沖縄の産業まつり。21日午前10時の開場と同時に、開催を待ちわびていた多くの人が来場した。出展企業はそれぞれの技術力や商品開発力の高さをアピールした。物品販売のブースには多くの人が訪れ、商品の説明を聞いたり、試食をしたりしながら商品を購入していた。感染対策のため、会場入り口が設置され、検温と消毒が実施された。

 沖縄県立北部農林高校食品科学科の生徒らが手がけた「カラキケーキ」がU―22特別賞と審査員特別賞をダブル受賞した。シナモンの一種のカラキ(和名オキナワニッケイ)の鮮やかな緑色と風味が特徴のカップケーキだ。

 少子高齢化で過疎化が進む大宜味村で何かできないかと考え、地域資源であるカラキを活用した商品の開発に至った。

 シナモンの風味が苦手な人にも美味しいと思ってもらえるように原料の配合を調整し、約2年半、毎日試作を重ねた。

 同校2年の石倉歌笑(うたら)さんは「2つも賞をもらえたことに感謝している。カラキの消費拡大を目指して、これからも農家さんに貢献していきたい」と話した。

 カラキケーキは1箱3個入りで500円程度。12月中旬頃から北部のコンビニや那覇地区の土産品店などで販売を予定している。

(與那覇智早)