15年前会った沖縄の親族、もう一度会いたい ブラジルから来県の翁長さん


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2007年5月に来県した時の翁長イエダさん(提供)

 ブラジル沖縄県人会の前身となる「球陽協会」を設立し、ブラジルの県系人ネットワークの礎を築いた翁長助成さんのひ孫、翁長イエダさん(40)が、15年前に一度だけ会った沖縄の親族を探している。初対面時に感慨はなかったが、自身のルーツを考えるにつれて親戚の存在を貴重に思うようになり、再会を望んでいるという。

 イエダさんは2007年5月に新婚旅行で沖縄を訪問した。

 当時、イエダさんが沖縄を訪問するのを知った叔母の翁長オリンピアさんが沖縄の親族に手紙を書き、沖縄滞在中に親族と会うことができた。しかし、当時は日本語を話せない上、自身のルーツに関心もなかったため、親族と対面しても喜びはなかった。

 対面したのはレストランだったと覚えているが、記憶は少ない。親戚は両親と3きょうだいの5人家族で、娘2人は中学の教師、息子は船乗りだったという。

 親族の名前や住所は覚えておらず、頼りのオリンピアさんも高齢で意思疎通が難しくなった。手がかりがほとんどなく、途方に暮れている。

 助成さんは1885年4月生まれ、首里出身。27歳でペルーに渡り、その後ブラジルに移った。

 イエダさんは「15年前に何もできなかったことを後悔している。ぜひもう一度会って、しっかり話をしたい」と願った。
 情報提供は同行者の柏葉理幸さん、電話090(3090)6133。 (稲福政俊)

15年前、沖縄の親族に手紙を書いた翁長イエダさんの叔母、オリンピアさん(中央)