野菜加工の残りかすを野菜の肥料に!循環型農業で育ったレタス、6日から出荷へ グリーンフィールド(那覇市)


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
カット野菜から出た残さを使った堆肥でレタスを育てている沖縄ファームの畑=10月、南城市大里(提供)

 カット野菜を生産販売する「グリーンフィールド」(那覇市、大城洋社長)が自社工場で出た野菜の外葉や皮や芯といった残りかす(残さ)を堆肥にする取り組みを進めている。堆肥で育ったレタスの収穫が始まっていて、6日から同社に出荷されて飲食店や小売店へ納入される。同社は「県内初の循環型農業が実現した」として、取り組みを他の作物にも拡大することにしている。

 グリーンフィールドによると、野菜を加工するに当たっておよそ4割が残さになるという。これまでは養豚業向けに飼料として引き渡していたが循環型農業の確立へ、廃棄物の堆肥化に取り組む「街クリーン」(南城市)と約2年前から研究を進めてきた。

 今年7月に親会社の農業生産法人・沖縄ファーム(南城市)の畑で堆肥を使いレタスを栽培。収穫品はグリーンフィールドへ出荷され、その際の加工で出た残さも再び堆肥化されることになる。

 グリーンフィールドは食品安全マネジメントシステムの国際規格「FSSC22000」の認証を取得し、沖縄ファームでも農産物の安全性を評価する国際認証「グローバルGAP」を取得するなど安全安心な野菜作りにこだわる。大城社長は「循環型にすることで環境に配慮し、一層安全安心な食品を届けたい。沖縄の食を担うという自負の下、キャベツやリーフレタスでも循環型が展開できるようにしたい」と抱負を語った。問い合わせは電話080(8370)5708。
 (小波津智也)