「沖縄の心」次世代へ 平和発信・再会誓う 世界のウチナーンチュ大会、7699人集い閉幕 次回は27年開催 


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グランドフィナーレのライブ演奏に盛り上がる参加者ら=3日午後8時54分、那覇市の沖縄セルラースタジアム那覇(喜瀨守昭撮影)

 第7回世界のウチナーンチュ大会(同実行委員会主催)は3日、沖縄県那覇市の沖縄セルラースタジアム那覇で閉会式とグランドフィナーレを行い、4日間の祭典が幕を閉じた。閉会式には海外・国内・県内を合わせて7699人が参加し、歌やエイサー演舞などの沖縄の文化で言葉の壁を乗り越え、ウチナーンチュの絆を深めた。沖縄から平和を発信することも誓い合った。次回は5年後の2027年に開催する予定。

 閉会式で玉城デニー知事は「私たちはウチナーネットワークという強い絆で結ばれた家族『ヤーニンジュ』だ」と強調。ユイマール(助け合い)、ヒヤミカチ(困難に打ち勝つ精神)、肝心(チムグクル)、命どぅ宝といった沖縄の心を次世代につなぐと決意し、「平和と笑顔で行われたウチナーンチュ大会を誇り、世界中から戦争の恐怖を一日も早く取り除くことができるよう、対話と共存を求めて頑張っていこう」と呼びかけた。

 海外の参加者らもウチナーグチを交えてあいさつし、沖縄での歓待に感謝するとともに、今後もそれぞれの国で沖縄文化を紡いでいくことを誓った。

 移民の歴史や海外の文化を学ぶ県のジュニアスタディーツアーの参加者は大会メッセージを発表。ウチナーンチュは柔らかな心や強い心で困難を乗り越えられると宣言した。

 グランドフィナーレはBEGINやディアマンテス、紫など沖縄を代表するアーティストが出演し、会場を盛り上げた。

 新型コロナウイルスのまん延が大会直前まで続いたため、海外からの参加者は前回大会を下回る約2300人(開閉会式登録者)。大会実行委員会は来沖できなかった人のためオンライン配信に力を入れた。 (稲福政俊)