「若者は世界へ視野を広げて」 世界のウチナーンチュのビジネス拡大を議論<WUB世界大会in沖縄>


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 世界各地のウチナーンチュ実業家が集う「WUB(世界ウチナーンチュ・ビジネス・アソシエーション)世界大会in沖縄」が1日、那覇市ぶんかテンブス館で開かれた。「ウチナーンチュのむーとぅやー(本家)から世界のウチナーンチュの未来を繋ぐ」をテーマに活発な議論を交わした。参加者らは、若者が世界に飛び出て視野を広げる必要性を強調。文化の礎となるウチナーグチを使える人が減っていることに対する危機感も共有し、話せる環境づくりを訴えた。

沖縄で開催されたWUB世界大会でWUBの在り方などについて意見を交わすパネリストら=1日午後、那覇市ぶんかテンブス館(又吉康秀撮影)

 第2部のパネルディスカッションでは、WUBボリビアでボリビア沖縄県人会会長の比嘉徹氏、WUBハワイで県系4世のレジーナ渡久地氏、WUB東京の杉本孝浩氏、WUB沖縄の高宮城啓之氏が登壇し、「シン・海から豚がやってきた―よき祖先からのメッセージ」というテーマで意見交換した。登壇者らは、ウチナーンチュがビジネスを世界に拡大するために何が必要か、若い世代のウチナーンチュに何を期待するかなどについて話した。

 比嘉氏は、ビジネスを世界に拡大するために「若い世代がビジネスで結果を出せるようにチャンスを与えることが大事だ」と強調した。「若者が交流できる場所を確保することで、活気あふれる世界がつくられる」と話した。

 杉本氏は「若い人には小さな場所で満足せずに、外に出ていろんな人に会って人脈を広げて欲しい。中国の華僑のような活路がWUBのミッションだ」とした。

 高宮城氏は「今はネットで世界が歩ける時代だ。まずは台湾など、近場の旅行から入って海外を身近に感じてほしい」と訴えた。

 渡久地氏は「ハワイは島国なので視野が狭い」と自身の体験を交えて話し、「私はWUBのおかげで世界中のウチナーンチュに会って助けてもらったことがある。若い方々には世界中を旅し、いろんな考え方を吸収してほしい」と勧めた。
 (與那覇智早)