島々の芸能 生き生きと 八重山フェス


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ステージで再現された竹富町黒島のミルク行列 =13日午後、石垣市民会館

 【石垣】美ら島おきなわ文化祭2022の一環で、八重山の芸能を楽しみながら学ぶイベント、「八重山芸能フェスティバル」が13日、石垣市民会館で開かれた。竹富町黒島、石垣市の四カ字、与那国町の各豊年祭の芸能が舞台で披露され、訪れた観客を魅了した。

 イベントでは名桜大特任教授で市出身の波照間永吉さんらによる、八重山に伝わる祭りと芸能についての解説もあった。波照間さんによると、八重山の芸能の特徴は、神に芸能を奉納することで翌年の豊作を期待するという考え方にある。波照間さんは「芸能の根本には神への厚い信仰心があるのではないか」と指摘した。

 続くステージでは黒島の豊年祭で行われるミルク行列の再現や、与那国島の踊りなどが披露された。特別出演として、南風原町宮平に伝わる獅子舞も演じられた。

 観覧した新潟県出身の公務員、今井綾乃さん(34)=石垣市=は「八重山に来て4年半ほどたったがコロナ禍もあり、なかなか豊年祭は見られなかった。実際に目にし、島々での違いなどが感じられて面白かった」と話した。
 (西銘研志郎)