自身の行動を省みるきっかけに 「二番目の悪者」作・林木木、絵・庄野ナホコ<司書の推し本>4


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「自身の行動を省みるきっかけにしてほしい」と話す大城亜紀さん

[推しポイント]自身の行動 省みよう

 SNSなどの普及により、自ら検索せずとも勝手に情報が入り、気軽に自分の意見を発信することができる昨今。ですが、情報の真偽を考えず、周りに同調するだけということがどのような結果をもたらすのか―。絵本ですが、現実の社会問題と重なり、登場人物たちの嘆きや諭す言葉は深く、子どもから大人まで、自身の行動を省みるきっかけにしてほしい1冊です。
(大城亜紀・県立那覇みらい支援学校)

[あらすじ]悪いうわさ 広めて…

 現国王の死期が近づき、次の王を国民で決めるようにとお触れが出された動物の国。

 自分こそが王にふさわしいと思っている金のライオンは、心優しい銀のライオンが候補に挙がっているとうわさに聞き、気が気ではない。相手を蹴落とすべく悪いうわさを広めて歩いたが、誰も信じようとはしない。それなのに、ぽつりぽつりと話題に上がることでうわさは広まりだし…。


 若者の活字離れ、読書離れが指摘されて久しい。学校からは「図書館離れ」に嘆く司書の声が聞こえる。読書活動推進を目的に、新企画「司書の推し本」では、子どもたちに読んでもらいたい「推し本」を、学校図書館の司書に紹介してもらう。