伊江島の日本兵遺骨、沖縄県が現地調査 壕の位置示す米軍の日報発見受け 村は遺骨収集を要望


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1980年代の国による遺骨調査などについて、元伊江村厚生課長の内間亀吉さん(左)から聞き取る県保護・援護課職員=15日、伊江村役場

 【伊江】沖縄戦の伊江島の戦闘で、日本軍の部隊106人が戦死した壕の位置を示す米軍日報が見つかった件で、県と、戦没者の遺骨収集業務を県から委託されている県戦没者遺骨収集情報センターの職員が15日、現地調査のため伊江村入りし、村役場で村民から証言を聞き取った。16日までの日程で、壕の通気口があったとの証言が残る現場の確認などを行う。

 村は米軍日報と日本軍の記録、村民の証言を基に、村家畜市場近くの約1ヘクタールを壕がある可能性が高い地域に絞り込んだ。県を通じて国に対し、遺骨収集を要望している。

 15日は、1980年代の国の遺骨調査に同行した元村厚生課長の内間亀吉さん(84)=写真左=から当時の状況などを聞き取った。内間さんは取材に「調査止まりに終わらせず、発掘前提に調べてほしい」と語った。県保護・援護課援護班の平良末子班長は「遺骨収集は国が責任を持って行う」と述べた。
 (岩切美穂)