窓口業務の音声を字幕で表示 聴覚障がい者や高齢者の聞き取りづらさに対応、役所や病院向けに アイセック・ジャパン


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透明ディスプレイによるライブ字幕表示サービスを紹介するアイセック・ジャパンの一瀬宗也社長=17日、県庁

 聴覚障害者向けのライブ字幕を提供するアイセック・ジャパン(うるま市、一瀬(いちせ)宗也社長)は17日から、役所、図書館、銀行、病院などの窓口向けに透明ディスプレイでのライブ字幕表示サービス(アイミミ)の販売を開始すると発表した。

 音声認識機能を用いて、話したことがディスプレイに表示される。音声認識での誤変換の恐れがある場合は、オンラインでつながっているオペレーターに接続し、手動で文字起こしを行ってもらうことができる。

 コロナ禍で窓口でのアクリル板の設置がすすみ、パネル越しの対応に加えてマスクの着用で口元が見えないなど、高齢者や聴覚障害者には非常に聞き取りづらいという問題があった。

 聴覚障がい者にも手話をできない人が多いことから、文字での対応を思いついた。個室窓口を使うことでプライバシーも確保できるという。

 一瀬社長は「まずは県内での普及を進めていきたい。役所の障がい者福祉を担当する課などに導入してほしい」と話した。

 サブスクリプションサービスは12.3インチのディスプレイが月額3万円から、31インチは同5万円からで、最低1年間の契約が必要となる。問い合わせは098(972)6888まで。
 (與那覇智早)