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「おから」と「ちんすこう」がマッチング 廃棄のおからを原料に 首里の照屋食品と新垣カミ菓子店、沖縄銀行がつなぐ


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ビジネスマッチングで「おからちんすこう」を開発した照屋食品の照屋ゆきの社長(左から3人目)と新垣カミ菓子店の伊波元丸さん(同4人目)=17日、那覇市のオキナワイノベーションラボ(提供)

沖縄銀行が取り組む経営支援サービスでこのほど、豆腐の製造過程で出るおからを、ちんすこうの原料として生かすビジネスマッチングが成立した。豆腐製造の照屋食品=那覇市首里鳥堀町=のおからを、琉球伝統菓子を手掛ける新垣カミ菓子店=同市首里赤平町=がちんすこう作りに使用する。新たに誕生した「おからちんすこう」は今後、県内各地の学校給食で提供される。

照屋食品では、おからを費用をかけて処分しており、有効活用が課題だった。沖銀の経営支援プラットフォーム「ビッグアドバンス」を通じて今年8月、新型コロナウイルス禍で売り上げが伸び悩み、販路拡大を模索していた新垣カミ菓子店と出会った。

照屋食品の照屋ゆきの社長は「おからを使うことで栄養価も高くなる。食品ロスをなくしSDGsにマッチし、社会貢献になる」と喜んだ。新垣カミ菓子店の伊波元丸さんは「原材料が値上がりし、小麦の代替に使えたら良いと思っていた。観光客のみならず、子どもたちに食べてもらえることがうれしい」と話した。
(當山幸都)