“猫書店員”が客と本の出合い見守る 本屋「タビネコブックス」オープン 沖縄市


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「タビネコブックス」の堀家盛司店主と、ねこ店長のにゃぶろう。堀家店主がセレクトした本が並び、店内でコーヒーとビールを飲みながら楽しめる=15日、沖縄市中央

 【沖縄】一歩足を踏み入れると、人生を切り開く一冊に出合えるはず-。沖縄市の中央パークアベニューに11日、本屋「タビネコブックス」がオープンした。扱う本は300冊程度と小規模だが、店主の堀家(ほりけ)盛司さん(42)が選んだこだわりの本が並ぶ。カフェも併設。ガラスの向こうには“猫書店員”こと飼い猫の「にゃぶろう」と「ふくすけ」が、客と本の出合いを見守っている。

 経営コンサルタントとして小さな会社や店の売り上げ拡大を支援している堀家さんは、本好きで、いわゆる“独立系書店”の本屋になるのが夢だった。大型書店とは違い、小さいながら独自のラインアップで存在感を発揮し、全国で注目を集めている。原価率が高く経営が難しいとされる書店業界だが、堀家さんは小さな出版社と直接取引することで、仕入れ単価を抑えるなど流通を工夫している。

 旅、猫、食がテーマの本を中心に、沖縄の出版社の本も多数。どれも堀家さんがセレクトした。「感覚で手に取ってほしくて表紙を見せるようなディスプレーにしている」と話す。

 カフェでは購入した本を読める。今後はトークイベントや講座などを開きたい考えだ。猫書店員と呼ぶ愛猫のにゃぶろうとふくすけは、裏の事務所で“勤務”する。常勤でないため、運が良ければ会えるという。

 堀家さんは「気軽に遊びに来てほしい。目に付いた本は今の自分に必要な本かもしれないのでぜひ手に取ってみて」と笑顔で呼びかけた。

 11月はテスト営業で不定休。12月は火水定休。正午から開店する。閉店時間など詳しい日程はSNSで確認。「TabinekoBooks」で検索。

(石井恵理菜)