竹素材食器で環境優しく 嵯峨美商事、生分解可能


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生分解可能な食品容器の取り扱いを始めた嵯峨美商事の金城弘喜代表(右)と内原郁代マネジャー=那覇市泉崎の琉球新報社

 衣類や雑貨といった土産品の企画販売などを手掛ける嵯峨美商事(北谷町、金城弘喜代表)はこのほど、生分解可能な食品容器の取り扱いを始めた。海に流出したプラスチックごみが世界的な問題となっている中で「完全に生分解できる商品を取り扱うことで、島しょ県沖縄から環境意識を高めるきっかけにしたい」と意欲を見せている。

 嵯峨美商事はホテルなどを取引先に事業を展開していたが新型コロナの影響で業績が落ち込んだ。新たな収益を模索する中で「海を最大の資源とする沖縄で、本当のエコ活動を推進したい」(金城代表)と、生分解可能な竹を主成分とするプラスチックフリー商品を取り扱うことになった。

 商品は中国製で、輸入元の企業と県内販売に関する特約店契約を結ぶ。同社によると米食品医薬品局(FDA)などの認証を受けており、皿や弁当箱、フォークやスプーンなど幅広くそろえる。

 耐水性や耐油性に優れ電子レンジの使用にも耐えるものの、長期的な使用には不適なため、イベントでの出店やキッチンカーによる食事提供などでの使用を想定している。金城代表は「植物を原料とする食器でも、リサイクルできないものもある。環境負荷の少ない商品をぜひ使用してほしい」とPRする。問い合わせは電話098(926)5071。

 (小波津智也)