沖縄の文化楽しく描く 「南国!ユタガール」餅西うまし著<司書の押し本>5


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「沖縄の文化や言葉を楽しみながら読んでほしい」と語る井上美紀さん

[推しポイント]沖縄の文化楽しく描く

 この漫画は物語の面白さと同時に、沖縄の文化や習慣が楽しく描かれています。時代の流れやコロナ禍で少なくなったおじぃ、おばぁとの温かなつながりも感じさせてくれます。

 最近は「図書館離れ」とも言われますが、この作品を入り口に、自分が楽しく読める本に出合ってほしい。そんな思いで選んだ一冊です。

 (井上美紀・県立真和志高校)

[あらすじ]女子高生 ユタと魂探す

 沖縄に引っ越してきた少年・佐藤凪は、霊に取りつかれたことをきっかけに、母の知り合いのユタを探すことに。そこで女子高校生でユタの新垣黒子と出会う。

 2人は失った「マブヤー」(魂)を探し始め、ストーリーが展開される。作者は真和志高校の卒業生。沖縄の文化や食のほか、身近な方言も紹介されている。


 若者の活字離れ、読書離れが指摘されて久しい。学校からは「図書館離れ」に嘆く司書の声が聞こえる。読書活動推進を目的に、新企画「司書の推し本」では、子どもたちに読んでもらいたい「推し本」を、学校図書館の司書に紹介してもらう。