【実験】「沖縄の旅に新しい価値を」車内でスポット紹介、移動距離でポイントも…ホンダ子会社が観光客向けに実証実験


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「EveryGo TRAVEL」で使用する車両の内部。助手席側には、車内空間特化型サービス「モビコマ」が搭載された端末が設置されている

 ホンダの子会社・ホンダモビリティソリューションズ(東京)は、観光客向けのカーシェアサービス「EveryGo TRAVEL(エブリゴー・トラベル)」に関する実証実験を県内で行っている。移動の際に近くのお勧めスポットを紹介したり移動距離に応じてポイントをためられたりと複数のサービスも利用でき、車内でも楽しめる環境をつくり新たな旅のかたちを提案する。

 ホンダモビリティソリューションズが運営する「エブリゴー」は関東を中心に展開しており、車両の予約から支払いまでスマートフォンだけで完結する。

 実証実験では、NTTデータが開発を進める端末による車内空間特化型サービス「モビコマ」と移動距離に応じてポイントが付与されるアプリ「ANA Pocket(ポケット)」と連携。お勧めスポットの検索やカラオケやクイズを楽しみながら、日常生活で使えるポイントがためられる付加価値の高い新たな旅の在り方を提案する。

 沖縄県内では新型コロナウイルス禍で観光に関する人材が流出し、レンタカーでも人手や車両が不足して需要の取り込みに課題がある。実証実験はサービスを通じた課題の解決を図る取り組みにもなっている。

 実証実験は2023年1月末まで、ホテルストレータ那覇とホテルアンテルーム那覇に2台ずつ車両を置いている。同社の担当者は「アフターコロナを見据えた沖縄での新しい旅に関する価値体験の需要を検証したい」と語り、観光客に利用を呼び掛けている。

(小波津智也)