武装米兵「誤って訓練場外に出た」 県道70号での銃所持移動 米軍が釈明 沖縄・東村


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
武器を所持したまま県道を移動する米兵に抗議する住民(中央)=9日、東村高江(提供)

 【東】9日に沖縄県東村高江の県道70号を武装した米兵が歩行していた問題で、在沖海兵隊は10日までに沖縄防衛局の照会に対し「訓練中に誤って北部訓練場の境界線の外に出た。武器を所持していたものの実弾は入っていなかった」と釈明した上で、「地域住民にとって良き隣人であるとともに、ミスや事故の発生リスクを最大限に減らし、可能な限り訓練による地元住民への負担を軽減することに努める」と表明した。沖縄防衛局が明らかにした。

 一方、海兵隊側は「住民が武器を奪おうとした」と指摘。これに対し、県道70号を武器を所持しながら移動していた米兵の集団に抗議のため近づいた東村のチョウ類研究者、宮城秋乃さん(44)は本紙の取材に「県道に出ないように銃を押さえた。武器を奪おうとはしてない」と反論した。目撃者の男性(52)は「武器を奪おうとしているところは見ていない」と述べた。

 宮城さんは「市民の生活の場を訓練に使用しており、市民への配慮がない。県道に近い林道さえ迷うなら軍隊としてのジャングル戦の能力はないと思った」と述べた。

(松堂秀樹、長嶺晃太朗)