農水政務官「飛び火すれば大きな被害」 高病原性鳥インフル、早期の事態収拾へ国と沖縄県が連携 


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高病原性鳥インフルエンザが確認されたことを受け、藤木真也農水大臣政務官(画面中央)とウェブ会議で対応を話し合う玉城デニー知事=16日午前、県庁

 沖縄県金武町の養鶏農場で高病原性鳥インフルエンザウイルスが確認されたことを受け、玉城デニー知事は16日午前、藤木真也農林水産大臣政務官とウェブ会議を開き、防疫措置に向けた財政支援や発生原因の早期究明などについて国に支援を求めた。農水省との連絡を担う職員(リエゾン)が県に派遣されたことに感謝を述べ、協力して一刻も早い事態収拾に努める考えを示した。

 藤木政務官によると、今季の高病原性鳥インフルエンザの確認は全国で37例目。「(発見された農場周辺に)鶏の農場は少ないが、石川(うるま市)などの方に飛び火すれば、相当大きな被害につながりかねない」との認識を示した。

 農水省として今後、原因究明のための疫学調査チームなどを派遣するとともに、県との緊密な連携を通して支援体制の整備や正確な情報提供に注力する方針を述べた。

 16日午前の県議会経済労働委員会では、県農林水産部の担当者から発生状況や今後の対応の説明が行われた。県によると、発生農場から半径10キロ以内の「搬出制限区域」に18戸の養鶏農家があるが、うち17戸で異常はないとの報告を受けており、残り1戸は「確認中」としている。