沖縄戦の激戦地での土砂採掘 糸満市が県に意見書提出 業者の再届け出を受け


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
糸満市役所(資料写真)

 【糸満】沖縄戦戦没者の遺骨が混じる可能性がある糸満市米須の鉱山から土砂を採掘する計画に関して開発業者が再届け出を提出したことを受け、糸満市は16日、関係各課から取りまとめた意見を県自然保護課に提出した。県は意見を確認しつつ、再届け出の審査を進めていく。

 鉱山は沖縄戦跡国定公園内にあって、業者の沖縄土石工業(永山盛也代表)は1日、市を介して県に再届け出を提出していた。

 市の意見では、総務省の公害等調整委員会の下での県と業者の合意に沿って、採掘中に遺骨が発見された場合、業者は工事を中止して収骨に協力することなどを求めた。また、鉱山が魂魄の塔など慰霊碑近くにあることから、参拝者の心情に配慮した上で工事を実施するよう求めた。

(比嘉璃子)