学校をもっと自由にできる 「校則なくした中学校 たったひとつの校長ルール」西郷考彦著<司書の推し本>7


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「生徒や学校関係者にも手に取ってほしい」と語る知念さゆりさん

[推しポイント]ありのままの自分 肯定を

 「何のために勉強しなければいけないのか」「なぜ静かにするのか」「どうして生きなきゃいけないのか」。結論ありきではなく「3年間どうしたら楽しく過ごせるか」を考え、みんなで話し合った結果「校則がなくなった」だけ。マニュアルにただ従うことに疑問を抱き、革命していった学校の話です。読む本を自由に選べるように、学校ももっと自由にできるはずです。

 (知念さゆり・県立浦添工業高校)

[あらすじ]支えられ成長する少年

 東京都の世田谷区にある区立桜丘中学校には、校則がない。定期テストや宿題もない。著者は2010年に桜丘中学の校長に就任し、個性を伸ばす教育を推進している。 子どもたちが自分で考え、判断する力を養いながら、学校に通う3年間をどう楽しく過ごせるか―。その思いを原点に教員や生徒と議論を重ね、失敗もしながら現在の形になった。自由に意見を出し合い、変わり続ける学校の話。


 若者の活字離れ、読書離れが指摘されて久しい。学校からは「図書館離れ」に嘆く司書の声が聞こえる。読書活動推進を目的に、新企画「司書の推し本」では、子どもたちに読んでもらいたい「推し本」を、学校図書館の司書に紹介してもらう。