バスケットボールの第75回全国高校選手権(ウインターカップ2022)が、23日、東京体育館などで開幕する。県代表で2年ぶり4度目の出場となる男子豊見城は1回戦で高松商(香川)と24日に対戦する。5年連続11度目の出場となる女子西原は岐阜女と23日にぶつかる。守備からの攻撃や脚力を生かした走るバスケで上位進出を狙う。
豊見城、走るバスケで攻撃展開
エースでポイントガードの松田悠之介を中心に守備からリズムをつかみ、走るバスケで攻撃へとつなげる展開を目指す。松田は「簡単にボール運びをさせず、高さで勝負させないように全員で前からプレスをかける。こちらは走力が持ち味。相手のやりたいことを封じたい」と力を込める。守備の要である中村仙汰の出来も鍵を握る。
186センチと長身の名城健生がリバウンドでチームを支える。「3点シュートやドライブも自信がある」と得点機をうかがう。「挑戦者の気持ちを持ちつつ攻めの姿勢で勝ちにいく」と積極プレーを誓う。
シューターの眞境名星は「初戦の高松商は離れて守るチームなので、自分の役割が生きてくるはず」と、外からの3点弾を武器に切り崩しを図る。角田俊成監督は「高松商は沖縄と似て、体は小さいが、1対1などで強みを発揮するチーム」と分析する。
松田ら3年生にとっては集大成の舞台。松田は「地元の豊見城高に進学することを選択し、指導者にも恵まれた。3年間の思いを胸に、全力プレーで地元に恩返ししたい」と並々ならぬ思いで全国の猛者に挑む。
(大城三太、狩俣悠喜)
西原、圧力掛け流れ持ち込む
女子の西原はオールコートで圧力を掛け続ける「プレッシャーディフェンス」で自分たちの流れに持ち込み、勝利を目指す。1回戦の相手は31年連続31度目の出場で2018年に頂点に立つなど優勝2回、準優勝4回を誇る強豪の岐阜女子。初戦から厳しい戦いとなるが、主将の宮城七青は「ベンチワークも含め全員で互いに鼓舞してやっていきたい」と一丸で挑む。
7月の全国総体では持ち味の守備を発揮できたが、終盤に体力が落ち、接戦に敗れ2回戦進出を逃した。意思疎通のための声掛けも不十分だった。課題を洗い直して取り組んだ結果、総体は苦戦した県予選を危なげなく勝ち抜いた。
けがで夏は離脱していた167センチで高さのある榮門由華が戻り、ゴール下の強度が増した。それでも高さでは岐阜女子に分がある。宮城は「外の確率を上げていかないといけない」と戦術を練る。
得点源はエースの中村望愛やシューターの宮里綺羅乃。勝利の鍵は2人をいかにフリーにさせるか。「守備で甘えを出さない。それぞれがチームのために声を出していくことが重要だと思う」と闘志を燃やした。
(謝花史哲)