ボリビアのオキナワ移住地間、道路舗装完了 第1と第2の19キロ、経済発展に期待


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除幕式に参加する出席者ら=ボリビア(提供・山城博明さん)

 オキナワ第1移住地から第2移住地までの19.1キロの道路建設工事が完了し、12月16日にオキナワ第1地域から第2地域へ向かう入り口で竣工(しゅんこう)式が行われた。

 オキナワ村は1954年から沖縄県民が入植を開始した。村で暮らすほとんどの県系人が農業主体で、農作物を輸送する道路の改善が長年の課題だった。2000年ごろからボリビア政府を通じて日本政府のODA無償資金援助の要請を数回行い、19年度に日本政府の援助が決定した。

 移住地間の道路舗装で安全な交通を確保でき、主要経済都市へのアクセスが改善されることで農産物搬送など物流の円滑化も図ることができ、経済の発展が期待できる。

 式はサンタクルス県庁の主催で行われた。ルイス・フェルナンド・カマチョ県知事をはじめ政府関係者、在ボリビア日本大使館の茂木健司一等書記官、伊藤圭介JICAボリビア事務所長、オキナワ村のルベン村長、中村侑史オキナワ日ボ協会長、比嘉徹ボリビア沖縄県人会長、県系人らが出席した。カマチョ県知事と茂木一等書記官、伊藤事務所長、中村会長のあいさつの後、テープカットと除幕式が行われた。中村会長は完成を喜び「農産物の輸送も順調になり、今後のオキナワ村の発展につながる。ボリビア国の発展に尽くすことに努力していく」と抱負を伝えた。

 除幕式で幕が下ろされると、サッカーW杯の日本代表にちなんでか「ブラボー、ブラボー」と大きな声が響き渡った。
 (安里三奈美通信員)