“名護バス”本格運行へ有料で実証実験 市街地と南北を結び200~400円


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二見以北地域を巡回する名護市のコミュニティバスに乗り込む関係者ら=10日、名護市のイオン名護(名護市提供)

 【名護】名護市は12月10日から、2022年度の「名護市コミュニティバス実証実験」を開始した。23年度からの本格運行に向け、21年度まで無料だったが22年度は運賃を200~400円に有料化する。運行開始日に乗車した金城秀郎副市長は「利用者の声をいただきながら、地元客や観光客が利用しやすいコミュニティバスの本格運行に向け取り組んでいく」と意欲を示した。

 実証実験は2023年3月26日まで。「循環線」は均一料金200円、「南北線」は同一エリア内200円、南エリア―市街地エリア300円、市街地エリア―北エリア300円、南エリア―北エリア400円、「二見以北線」は同一エリア内200円、市街地エリア―二見以北エリア400円。

 名護市によると、名護市内では、旧名護町を中心とした「市街地」に、人口や商業施設などの都市機能が集中したことで、長年、公共交通の空白地が生じていた。こうした課題を解決するため、名護市は20年度と21年度にかけて、市街地とその周辺エリアや二見以北地域で「無償のコミュニティバス実証実験」を実施してきた。

 「名護市観光情報センター」や、イオン名護店、ハイ菜やんばる市場など、名護市街地を循環する「循環線」を右回りと左回りの2路線、「御菓子御殿」から「轟の滝」間を南北に往復しながら商業施設や観光施設などに立ち寄る「南北線」に加え、二見以北と名護市街地を結ぶ「二見以北線」の四つの路線がある。

 金城副市長は「市民をはじめ、観光客にも利用しやすいコミュニティバスだ。通院や買い物などの外出や観光の際の移動手段としてぜひ利用してほしい」と述べた。
 (松堂秀樹)