西原、好機生かせず 全国高校サッカー、日大藤沢に0-2 大型エースに頭で崩され


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西原―日大藤沢 後半、ボールを奪いにいく西原の兼島遼(右)、比嘉琥生(左から2人目)ら=29日、神奈川県の等々力陸上競技場(大城三太撮影)

 サッカーの第101回全国高校選手権第2日は29日、等々力陸上競技場などで1回戦が行われた。県代表の西原は日大藤沢(神奈川)と対戦し、0―2で敗れた。前半序盤で先制点を許し、多くの場面でボールを支配された。カウンターで攻め込み、ゴール前に迫る場面も何度かあったがゴールが遠かった。後半開始早々にも得点され、パス回しで主導権を握られた。嘉納士恩らに得点チャンスが訪れたがゴールをこじ開けることができず、巻き返せなかった。

 西原は2年連続で神奈川代表の壁に屈し、初戦突破はならなかった。

 前後半とも序盤に日大藤沢の198センチエース森重陽介に頭で押し込まれた。後半の2点目はDF2人のマークも簡単に押しのけられ、高い打点から完全に崩された。GK安里大司は「質も迫力も違った」と脱帽状態だった。

 試合を通じて主導権を握られ、自陣で守備に時間を費やす時間帯が続いた。

 上田ゆん主将は森重と何度も直接ぶつかり、体を寄せた守備でひるまなかった。「前を向かせない守備はできたが、高さで2点やられた。あらためてストライカーだなと感じた」と守備の穴をうまく突かれた。

 相手は守備陣からミスなくパスをつなぎ、西原を手玉に取るように広く両サイドへボールを展開。高い位置から圧力をかけるハイプレスが持ち味の西原だが、ボールを奪いにいくたびに、肩すかしを食らうかのようにうまく封じられた。

 FW比嘉琥生は「球際やセットプレーが強く、こちらの攻めでは詰めてくるのも速かった」と力の差を痛感。玉城真哉監督は「総合力や経験値が足りなかった」と現実を見詰めた。

 上田主将は後輩たちに向け「来年もここに戻ってきて1勝してほしい」と思いを託した。
 (大城三太)

ゴール迫るも1点遠く 後半投入 古謝・嘉納が得点機

 0―2とされ、一矢報いたい西原は後半投入の古謝秀咲と嘉納士恩がゴールに迫った。

 古謝は30分過ぎ、中盤でボールをキープすると「GKが前に出ているのが見えた」と、とっさの判断でロングシュートを蹴り込んだ。会場もどよめく好判断のシュートだったがGKの頭上は越えず、あと一歩得点に届かなかった。

 終盤にはハイプレスから相手陣地でボールを奪い、豊里琉から嘉納へボールが渡った。絶好のチャンスだったが「逆足の左でミスってしまった」と好機を逸した。前半からカウンターなどでゴールに迫る場面はあったが、少ないチャンスを生かす決定力が課題となった。
 (大城三太)


▽1回戦

日大藤沢(神奈川)
 2―0(1―0,1―0)
西原(沖縄)

▽得点者【日】森重2
▽交代【日】植田(アッパ)有竹(楠本)国分(森重)仲川(安場)布施(岡田)【西】豊里(安里悠)嘉納(久手堅)古謝(宇座)

抑えきれなかった

 西原・玉城真哉監督の話 抑えきれなかった。(2得点した日大藤沢の森重には)体をぶつけることと前に出させないことを意識したが、ジャンプのタイミングも含めて選手は初めて体験したと思う。