進む新基地建設工事「何が壊され、変えられてしまったのか、直視を」 写真家の山本さん、辺野古の海の絵はがき再発売


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山本英夫さんが再発売している絵はがき

 【名護】新基地建設が進む沖縄県名護市辺野古の海などを20年近く撮影してきた、写真家の山本英夫さん(71)は絵はがき「沖縄・辺野古」を再発売している。今年で新基地建設に伴う護岸工事の着工から5年、土砂投入から4年が経過。山本さんは「工事で何が壊され、何が変えられてしまったのか直視すべきだ」と考え、絵はがきの再発売を決めた。

 山本さんは2009年、10年、12年に辺野古をテーマにした絵はがきを発行した。埋め立てが始まる前の辺野古の海の様子、そこで暮らす生き物たちの姿も写し出されている。一番古い写真は2004年に撮影したものだ。

 当時の様子について、山本さんは朝焼けを目にし「あまりに感動的だった」と振り返る。現状について「さまざまな自然破壊があり、大きく変わってしまった」と声を落とす。「基地を造れば戦争につながる可能性が高まる。ヤマトンチュである自分も見ていられない」と語った。

 絵はがきは3種類あり、それぞれ9枚組、500円で発売。12年に発行した「与那国島―大海原から繋がる島」(600円)も再発売する。申し込みや問い合わせはメールpzyamahide@lemon.plala.or.jp。

(長嶺晃太朗)