鳥インフル、半径3キロ以内の移動制限区域を解除 関係団体で課題を共有 金武町・沖縄


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金武町で発生した高病原性鳥インフルエンザの対応に当たった関係機関の意見交換会=11日、那覇市の県畜産振興公社

 金武町の養鶏場で発生した高病原性鳥インフルエンザについて、発生現場から半径3キロ以内に設定された「移動制限区域」は、その後感染が拡大していないことから12日午前0時に解除した。

 発生時、対応に当たった関係団体が11日、那覇市内で意見交換会を開き、今後の発生に備えた課題などを確認した。県や金武町、防疫協定を締結している関係団体などから約30人が参加した。

 県農林水産部の前門尚美農業振興統括監は金武町の発生事例が収束を迎えることに謝意を示しつつ、ウイルスを媒介する渡り鳥の飛来が県内でも確認されているとして「またいつどこで次の発生が起きてもおかしくない状況であり、引き続き対策の強化が重要となっている」と述べた。

 意見交換では、約3万羽の鶏を殺処分する過程で、対策本部と現場との間で情報が錯綜(さくそう)したことや、必要な資機材の発注が一元化されていなかったことなどが課題として挙げられた。県はこうした意見を踏まえ、今後の対応の改善につなげる。
 (當山幸都)