沖縄のワクチン接種率、全国最低 コロナ国内初確認きょう3年 


この記事を書いた人 Avatar photo 山城 祐樹

 国内で新型コロナウイルスが初確認されて15日で3年となった。沖縄は入院患者数の増加に伴い、病床使用率は上昇傾向にある。重症化予防が期待されるワクチンだが、沖縄は1~5回のいずれの接種率も全国最低だ。また、年明け以降、ワクチン接種の予約率も低調に推移している。

 首相官邸ホームページのまとめによると、12日までにワクチン1回目の接種率は沖縄が70・77%(全国81・40%)だったが、回数を重ねるごとに減少し、沖縄の3回目は50・79%(全国67・81%)で、全国との差は17・02ポイントに広がっている。

 全国平均で過半数に達していない4回目は27・92%、5回目は9・98%で沖縄はいずれも全国平均を下回る。

 年代別接種率は10日時点で、3回目接種で70代が最も高い89・7%となる一方、12~19歳は27・0%、20代は34・5%だった。重症化リスクの高い高齢者が高く若年層で低い値となっている。

 一方、那覇市が実施する集団接種の6~12日の予約率は約50%だが、1月全体の予約率は12日時点で約25%となっている。市町村による接種を補完する県広域ワクチン接種センターの予約率は12月全体が89%だったものの、1月全体は11日時点で34%となっている。 那覇市の担当者は「第7波で感染し『抗体を持っているから打たなくていい』と考える人も多いのかもしれない」とみる。その上で「抗体を持っても数カ月たつと免疫力は落ちていく。予約なしの集団接種も実施しているので検討してほしい」と呼び掛ける。

 国は新型コロナワクチン接種を予防接種法に基づく臨時接種と位置付け、期間は3月末までとする。国が延長しなかった場合、大量のワクチンが残る自治体では、ワクチン廃棄の懸念が広がる。4月以降も接種を続けるのか、国に早期の方針決定を求める声が自治体から上がっている。

 国は30日に各自治体へのオンライン説明会を開くという。
 (金良孝矢、伊佐尚記)