官房長官「政治家として適切に説明を」 小野寺元防衛相の辺野古関連企業の財団評議員就任めぐり


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松野博一官房長官

 【東京】小野寺五典元防衛相が名護市辺野古の新基地建設工事の関連業者が設立した財団の評議員になっていた件で、松野博一官房長官は17日の会見で「個々の国会議員の活動について政府としてコメントする立場にはない」とした上で「必要に応じ、政治家としての責任において適切に説明することが重要だ」と述べた。

 浜田靖一防衛相も同日の閣議後会見で、防衛相退任後も自民党内で防衛政策に関わる小野寺氏と接点のある業者が、辺野古関連事業を受注していることに「普天間飛行場の代替施設建設事業に関する工事等の契約については、入札により適切に行われているものと承知している」との認識を示した。

 小野寺氏は関連業者設立の公益財団法人の評議員を務め、財団側から報酬も得ていたが「国会議員資産公開法」で義務づけられている衆議院に届け出る報告書への記載をしていなかった。

 小野寺氏側は報酬の名目を理由として「記載すべき報酬ではない」とした。この主張の妥当性についても質問があったが、松野氏は言及しなかった。
 (安里洋輔、明真南斗)