ギネス認定の塩「ぬちまーす」、新工場が完成 2.5倍の製造量に 沖縄・うるま


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製造規模を2.5倍に拡大する新工場の完成を喜ぶ高安正勝社長=16日、うるま市宮城島

 【うるま】うるま市宮城島の製塩業「ぬちまーす」(高安正勝社長)が、製造規模を2.5倍に拡大するため建設を進めていた新工場がこのほど完成した。同社では県内外の旺盛な需要に応えると共に、少量にとどまっている海外展開も視野に取り組んでいく。

 同社は昨年3月に創立25周年を迎えた。世界初の独自製法で特許を取得した「常温瞬間空中結晶製塩法」を確立。高品質で豊富なミネラルを含むのが特徴だ。

 2000年に世界一多様なミネラル分を含む塩としてギネスに認定、モンドセレクションでも10年連続で最高金賞を受賞した。18年には第6回健康医療アワードで、3千アイテムの中から6品目に選ばれた。こうした評価と実績でブランド力が高まり、「受注は10カ月待ちの状況」(高安社長)という。現在の製造量は年間100トン余りで、同社によると販売流通は県外55%、県内40%、海外5%という。

 新工場の総工費は6億円。現工場のすぐ隣に建設され、敷地面積2135平方メートル。4階建てで延床面積は986平方メートル。新工場は1月下旬にも本格稼働し、年間250トンの製造体制となる。製造工程の一部は雪化粧のような光景で、人気の観光スポットにもなっている。

 高安社長は「当面の新製品の開発の目標はサプリメント。さらに増産計画も進めていく。『人類を救う』がぬちまーすの社訓。県内の製造産業の発展にも寄与したい」と決意を込めた。
 (岸本健通信員)