新作戯曲「カタブイ、1972」が鶴屋戯曲賞を受賞 「悲劇喜劇」賞も受賞 復帰50年記念で制作


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演劇「カタブイ、1972」の一場面。サトウキビ農家の男・波平誠治役の田代隆秀さん(左)と当山ユミ役の古謝渚さん(提供、撮影:坂内太)

 2022年に上演された優秀な新作戯曲に贈られる第26回鶴屋南北戯曲賞(光文文化財団主催)に、脚本家で演出家の内藤裕子さん作「カタブイ、1972」が選ばれ、19日発表された。賞金は200万円。贈呈式は3月22日に東京・内幸町の帝国ホテルで行われる。

 同作は、第10回ハヤカワ「悲劇喜劇」賞(早川清文学振興財団、早川書房主催)の受賞も決まった。贈賞式は3月31日に東京・早川書房で。受賞作には正賞として雑誌「悲劇喜劇」にちなんだ賞牌(しょうはい)、副賞として100万円が贈られる。

 「カタブイ、1972」はエーシーオー沖縄が沖縄本土復帰50年企画として展開しているシリーズの第5弾で、名取事務所と共同制作する3部作の第1弾。

 昨年11、12月に那覇市のひめゆりピースホールと東京で上演された。物語は日本復帰を迎える1972年の沖縄を舞台に、サトウキビ農家を営む波平家の物語を描く。波平誠治役を演じた俳優の田代隆秀さんは、第30回読売演劇大賞男優賞にノミネートされ「優秀賞」が決定している。