プロバスケットボールBリーグ1部西地区3位の琉球ゴールデンキングスは21日、川崎市とどろきアリーナで川崎ブレイブサンダース(中地区1位)と今季第31戦を戦い、93―82でオーバータイムまで争った接戦を制した。通算成績は23勝8敗で3位。
相手のゾーンディフェンスでジャック・クーリーの得点を抑えられる中、岸本隆一らの3点弾で点差を縮め、29―30で前半を折り返す。後半は相手の3点弾など得点を重ねられる中、ジョシュ・ダンカンの得点などで粘り、残り0.6秒で岸本が3点弾を決め、オーバータイムへ突入。そこでも、岸本の2連続3点弾などで突き放した。次節は22日、同アリーナで川崎と戦う。
終始リードされる展開が続いたもののなんとか食らいついたキングス。第4クオーター(Q)残り3.2秒で3点差の状況で、この日3点弾が決まっていた岸本隆一が動いた。
サイドラインから松脇圭志のスローイン。ゴール下にいた岸本は、一気に外へ走りだす。ほかのキングスの選手が川崎の選手を食い止め、フリーとなった岸本は3ポイントラインから離れたところでボールを受け取り、ロングの3点弾を決めた。残り0.6秒で同点に追いつき、オーバータイムにもつれ込んだ。
延長はゴール下でアレン・ダーラムの得点で勝ち越すと、ここでも岸本が3点弾を2本決めて、点差をつけた。ふくらはぎを伸ばすようなしぐさを見せた岸本はベンチに下がったが、ダーラムが試合をコントロールし、川崎の追い上げをしのいで、逃げ切った。桶谷大HCも「勝負どころで岸本が決めてくれた」と立役者を褒めちぎった。
この日チーム最多の26得点、6本の3点弾を決めた岸本は「チームとして最後につなげられた」と振り返る。けがの心配もありそうだが、試合直後のインタビューで「明日には問題ない」と言い切った。連戦となる22日の川崎戦へ「自分たちの流れを長くつくり、効率よく得点するためにも、きっかけづくりをしたい」と意気込んだ。
(屋嘉部長将)
キングス 23勝8敗
93―82(11―17,18―13,21―25,25―20,延長18―7)
川崎 18勝13敗
壮絶なゲーム
桶谷大HC(キングス)の話 壮絶なゲームだった。最初、相手のゾーン(ディフェンス)で攻めあぐねた。後半はゾーンをされなくなったので、ディフェンスで我慢して、いい加点をすることができた。もう少しインサイドを攻めてもよかった。