宜野座小6年生が台湾華語検定B級に合格 独学で動画で学ぶ 現地の中学進学目指す 沖縄


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
父の浩詩さん(右)と共に台北駐日経済文化代表処那覇分処を訪れ、王瑞豊処長(左)に合格を報告した大城国久さん(中央)=25日、台北駐日経済文化代表処那覇分処

 宜野座小学校6年の大城国久さん(12)はこのほど、台湾政府が主催する台湾華語(中国語)能力検定試験のB級に合格した。那覇市の台北駐日経済文化代表処那覇分処を25日に訪問し、王瑞豊処長に合格を報告した。卒業後は台湾の中学校進学を目指す大城さんは「世界的に活躍できる人になりたい」と目標を掲げる。

 同検定は台湾華語を母語としない人が対象。ヒアリングと読解の問題がある。B級は最上級(C級)に次ぐ級で、2千~5千語の語彙(ごい)と720~1920時間程度の学習時間が合格の目安とされ、大人でも取得するのが難しいといわれるクラスだ。小4でA級に合格し、難易度の高いB級は5回目の受験で合格を勝ち取った。

 小4の頃に父親と約1カ月間、台湾で生活したことがきっかけで、台湾の歴史や文化に興味を持ち、語学を学び始めた。学習塾や語学スクールには通わず、動画配信サイトで現地のニュース番組を視聴、ネット上で配布されているテキストをダウンロードするなどほぼ独学で勉強している。

 台湾の中学校の進学を目指す。「台湾は教育のレベルが高く、挑戦できる環境が整っている。中学、高校と勉強に励み、世界的に活躍できる人になりたい」と話した。

 尊敬する人物は台湾のデジタル担当大臣オードリー・タン氏。昨年からはプログラミングの勉強も始め、IT関連での起業を目標にしている。

 県内学生の留学支援なども行っている台北駐日経済文化代表処那覇分処の王処長は、「台湾で学びを深め、将来は沖縄と台湾の架け橋になってほしい」と激励した。
 (普天間伊織)