沖縄電力でも顧客情報閲覧「1件」 県外不正受け経産省に報告


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沖縄電力(資料写真)

 県外の大手電力が新電力の顧客情報を不正に閲覧していた問題を受けて、沖縄電力は30日までに、送配電部門が管理する顧客情報の一部が小売り部門で閲覧可能な状態になっていたと、経済産業省の電力・ガス取引監視等委員会に報告した。

 沖電によると新設された住宅などの施設の契約者名、連絡先に関する顧客情報266件が閲覧可能な状態になっており、実際に新電力の顧客情報1件を確認していたという。監視委が大手電力10社に求めた緊急点検で判明した。

 県外の大手電力では2016年の電力小売り全面自由化後、送配電部門を分社化し、新電力が送配電網を公平な条件で使えるようにした。一方、沖縄は本土から独立した小規模の電力系統である事情などを踏まえ、送配電部門の中立性を確保した上で小売り部門との兼業が例外的に認められている。
 (當山幸都)