戯曲「ライカムで待っとく」 新人劇作家の登竜門・岸田戯曲賞の最終候補に 劇作家・兼島さん作品


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 沖縄在住の劇作家、兼島拓也さんが手掛けた戯曲「ライカムで待っとく」が、第67回岸田國士戯曲賞の最終候補9作品の一つに選ばれた。岸田國士戯曲賞は、新人劇作家の奨励と育成を目的に設けられた賞で、新人劇作家の登竜門とされ、「演劇界の芥川賞」ともいわれている。賞を主催する白水社の同賞事務局が1月31日、同社ホームページで発表した。同賞受賞作品は3月17日開催の選考会で決まる。

 「ライカムで待っとく」は、宜野湾市普天間で1964年に起きた米兵殺傷事件と、沖縄の青年4人を被告とした陪審裁判を扱った、伊佐千尋著「逆転」(1977年)に着想を得つつ、現代の視点を盛り込んだ作品。同作は「悲劇喜劇」1月号に掲載された。

 同戯曲は2022年11月から12月にかけてKAAT神奈川芸術劇場で上演され、読売新聞社主催の第30回読売演劇大賞の作品賞にもノミネートされている。
 (藤村謙吾)